言霊 #1

 わたしは偽善者! 

 しょっぱなに(ラストにも)こんなフレーズが登場する以上、やはりこれは「バレエ+サイコ」作品と考えるべきなのか。

 テレプシ以外のバレエ物だと、直近の「ヴィリ」よりは「ブラックスワン」を思い出すような雰囲気です。
 まあしかし、要するにサイコホラー@バレエ世界、という意味では、今回が初めての作品という訳ではありませんよね。
 でも私は、個人的には(現段階では)焼き直しとか同じテーマの繰り返しとかは問いません。面白ければ何でもいいから。

 BE・LOVE 2013年4号 

 BE-LOVE(ビーラブ) 2013年2/15号 【表紙&巻頭カラー】 ひまわり!! それからのだいすき!! (雑誌) / 講談社


 主人公の澄(さやか)は、「レッスン場では無敵」だがコンクールなどの本番に弱いバレリーナの卵。
 ライバルの梓はバレエ教室の先生の姪で、主役はいつも彼女。
 今回発表された「パキータ」でも主役は当然のように梓で、澄はパ・ド・トロワにも出られず、四人のソリストのうちの一人。

 澄ちゃんはレッスン場では無敵なのにね、と言う梓に「やめて わたしはどこでだって無敵よ」と内心叫ぶ澄……
 けれどコンクールではパっとせず、母親にも「今回入賞できなかったら受験に本腰入れる約束でしょ、いつまでも親がかりでバレエできると思わないで」と勧告されてしまう。

 澄は知っている。あがってしまう呪いを解く方法は「自分以外が失敗してくれること」だと……
 笑って手を握り合いながら、ライバルたちの失敗を願う澄。
「わたしは偽善者!」


 導入の仕方を見る限り、やはりサイコ的な……精神とか心理描写とか……そういう話に思えます。
 テレプシでもいい加減、シビアな現実は描かれてきましたよね。

 しかし、自分のことではないとは言え、千花の失敗を目の当たりにして「ああん悔しい! 前の人が踊っていれば床の調子もまだマシだったかもしれないのに」(=前の人がワックスのせいで転んでもOK)とサラッと言う六花と、ライバルの失敗を笑顔で願う澄と、それほど作品世界としての境界があるようにも思えない。
 自ら、暗部に足を突っ込むかどうかの違いだけで……

 それほど容赦のない、残酷な世界だということでしょう。
 競争はバレエに限らないんだけど。

 まあ、六花(ノンナもだけど)は、他人の失敗を積極的に願うタイプではなかった。それは確かですわな。
 なぜかと言ったら、六花もノンナも自分のことでとにかく精一杯で、他人どころじゃなかったと思われます。
 自分があがり性だからって、その解決方法を「他人の失敗」に求めることもない。根本的な解決にはならないですからね。

 澄も多分、人が失敗することが=自分の弱点を根本的に治す方法じゃない、とは分かっているんだよね。
 分かっているからこその「わたしは偽善者!」だろうし……

 それにしても、人間には誰しも暗部があるとは言え、16歳でそんな怨念を背負わなくても……もうちょっと気楽に生きろよ、と声をかけたくなります。
 しかし、これも結局は他人目線でしかない。
(読者は、ある程度までは俯瞰カメラを使えますからね)

 本人にはどうしようもない、どうにもならないことがあるのだ。
 この世には、確かに、そういうことがある……

「ローザンヌでは決選に落ちたけど、ドイツのHへ留学」という聖也君は、どう絡んでくるのかな。
(というか……ドイツのHって……)

 恋愛要素もあるんだろうか?
 あったとしたら、やはり泥沼模様?


漫画・コミック ブログランキングへ
関連記事
スポンサーサイト
[ 2013年02月01日 12:33 ] カテゴリ:連載ネタバレ | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

プロフィール

小林りり子

Author:小林りり子
マンガ大好き小林りり子の感想日記。

メールフォーム
最新トラックバック
定番おすすめ商品
ショッピング&お小遣い


ポイントでお小遣い稼ぎ|ポイントタウン

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR
カウンター