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ダイ・グの花嫁(NT 2013年12月号)その2

 ふと思ったんですけどね。
「ダイ・グの花嫁」……このタイトルに引っ掛けはあるのか、ないのか。




 詩女フンフトが、今のところ最有力の皇后候補。
 しかし、表向きはそうと見せかけて「(ラーンにて)クリスが一時だけの花嫁になる」などという、少女漫画も真っ青なベタな展開は来ないだろうか?
 まったくあり得ないだろうか?

 まあ、「花壇に花は咲かずとも私はもう恋をした」と腹を決めたはずのクリス……そして己の重すぎる責務で神経をすり減らしていそうな皇帝の二人。
 そんな甘ったるい展開はない、と個人的には思うけれど。
 休止前から、少女漫画みたいな学園物(プロムナード)を描いたりしているし、一度きりの……みたいなベタ展開があっても正直驚かないかもしれない。
 まあ、プロム開始は11巻だから、永野さんが少女漫画ブームだったとしても軽く10年は過ぎてますけどね……

 ◇

 クリスの前でわざとらしくフンフトがいちゃいちゃしたのは、恐らく慧茄の入れ知恵(この程度でフラフラするようではハイランダーとしてやっていけないので、意図的な鞭)だと推測する。
 実際、クリスは(仕方ないとは言え)即座に反応して泣いてしまっているし、あれを慧茄に見られたら……

 しかしその一方で、まるでクリスを慰めるように現れたヤンギ(ナイン)。
 さすがに、ナインがわざわざ「フィルモア皇帝の隠された恋」なんていう小さな問題にまで関与してくるとは思わないけど、慧茄とフンフトが何か(良い意味で?)企んでいるというのは?
 あり得るのかな?

 ずばり。
 おばはん連合で若い二人の恋を成就させてやろう、という魂胆ですよ。

 しかし……
 しかしやはり、12巻であそこまで腹を据えたクリスを見せられた以上、「今になってそんな甘ったるい展開あり?」とは思ってしまうんだよね。
 どのみち、表向きは絶対に成就しない恋です。
 クリスは絶対に皇后になれないし(これは、クリスが凶状持ちでなかったとしても難しいと思う)二人の花壇に花は咲かない。
 花は咲かない、つまり恋心は報われない……

 読者としても、クリスの試練や悲恋は切なく可哀想だと思っている。
 しかし実際に報われたとしたら「えっ? そんな簡単でいいのか?」とも拍子抜けしちゃうのが読者ってものなのですよね……

 現在、ちゃあやクリスといった正真正銘の「少女」がメインを張っているFSSなので、もしも本当に「一夜だけの皇帝の花嫁」なんていう少女漫画的な――と言うより、ハーレクインに近いか――展開があっても私は驚かないな。
 私の希望としては、あくまでも秘めた恋であってほしいけれども。
 もし結ばれたら余計、先行きが辛くなるとも思うから。

 そこで重要になってくるのが慧茄の存在。
 基本的に孫思いのおばあちゃんだけど、こういう部分は鬼でいてほしいなあと思ったりもする。
 面倒で厄介な、鬼門の問題を押しつけられて必死の孫……そりゃあ、そばで見ていたら、皇帝だから仕方ないとは割り切っていても身内としては辛いでしょう。

 だけどもう、慧茄はクリスに「あなたたちの花は咲きません。けれど私たちだけが知る王妃として皇帝に仕えて下さい」と言ってしまっているので、今になって甘々作戦なんて考えないよなあ……
 などと、勘繰ってみたりする訳です。

 しかしもっと根本的な疑問があったりして、それは「本当にダイ・グってクリスを愛してるの?」ということなのですわ……
 状況証拠はありますとも、十分に。
 自分と同じような重荷を背負った少女……捨て駒としての悲哀。
 共感……王妃に渡すはずのイヤリング。
 証拠はこれで十分でしょうよ、確かにね。
 あとは慧茄の説明セリフだけですが、まあ、あれはあれで真実なのでしょう。あれまでクリスをその気にさせるためだけのシナリオだったら、ばーちゃん鬼畜すぎる。

 しかし、これがもし本当のベタな少女漫画であれば、「過程描写が足りなさすぎ!」と思うところです。
 と言うか編集者からダメ出し食らうと思う、これが少女雑誌連載だったら(笑)。
「(いちばん肝心の)恋に落ちる瞬間が描かれてない!」「読者に『もしかして』と疑問を抱かせる瞬間もないまま、いきなり王妃か!」とかね(笑)。

 だって読者にしてみれば、あの、連載休止前のいきなりの展開(このイヤリングはあなたの王妃に渡しなさいと言ったのよ)を遡ってみても、ダイ・グは臣下であるクリスを気遣ってるとか共感しているとか……
 それぐらいしか感じ取れなかったですよ、少なくとも少女漫画で育った私は(笑)。
 最後まで読んでみて、辛うじて「ああ、そうだったの? へえ、そうだったの……」と何とか納得できた感じだったかな、12巻当時の私は。
 
 決定的な(ベタな)描写が足りないんだよね。まあ、敢えて描いていないのかも。
 そこはやはり、あくまでも男性が描く「少女漫画っぽいエピソード」なのかなあ……?

 しかし不思議なことに、FSSには初期から現在まで営々と、ある意味での少女漫画的セオリーを感じるのです。それはなに? と聞かれたら、はっきり言葉にして言えないのがもどかしいんですけど。



 それからデザインズ4は、連載再開と同時発売だったはずなのに来年2月になりました。
 予価4800円です。
(もっとすごい値段になると恐れていたので、意外だ)

 連載再開が今年の春だったので、ほぼ一年遅れじゃないですか……
 まあいいですけどね、デザインズ待ちで連載が遅れるよりは。




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[ 2013年11月11日 14:27 ] カテゴリ:FSS(永野護) | TB(0) | CM(0)
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