FSS DESIGNS 4 覇者の贈り物
連載再開と同時に発売されるはずだった、この本。
まったく本当に、確かに、連載再開と同時に何としてでも出すべきだったと思います。
連載ですでに明かされたことが大半で、驚きが半減しちゃってるよ。
あの頑固な永野さんがなぜ、当初の予定どおりに「連載再開&デザインズ4」にしなかったんだろう?
デザインズ4完成を待っていたら連載がまた遅れる、それだけはやめてくれと(社長に)泣きつかれたのか、そもそも連載開始を明言した時点でデザインズ4はまだどうにもならない状態だったのか?
私なんかは、そこまで予定が決まっているんだからGTMが完成したからにはもう連載&デザインズ4までの進行はバッチリ☆ 予定通りのシナリオ通り!って思い込んでましたわー。
GTMワールドガイドからこんなに使い回しが多いとは思わなんだ……これならば、従来のサイズと値段で(読者としては)十分だったんだけどなー。
私見ですけれど……だってデザインズ1~3だって決して安い本じゃないですもん。
まあ、あとがきを読む限りは永野さんは「自分の才能に値段をつけて何が悪い?」っていう思考の人だし、それはそれでご尤もな正論だし、それが許される立場にいるということは心底うらやましい。
私もそんな作家になってみたかったなあ……
これ、読む……というか熟読するにはかなり時間がかかる本です。
だから現時点ではまだ、「新しい絵がほとんど無いやん」というぱっと見の感想しか書けなくて困る(笑)。
とりあえず、映画GTM最後の黒髪マント男=ジークというのだけは確定しました。
ただしジークがレーダー9なのか、そうでないのかは不明です。
あと、狂気のリリかあちゃんの強さが「陛下を守るモードのアイシャ」と同じだってことも……
チャンダナのセリフだとばかり思ってて、まさかダイ・グかも? などと疑ったこともなかった「エラルドはよかったね みんないて……」というシーン。
何だか今回、とってつけたような説明がありましたがあれはマンガで描写し切らないとダメだよー。
そんなに難しい描写じゃないのに、あのコマ運びでは誤解されても仕方ないと思う。
マンガっていうか、私は少女マンガ育ちなので、もし同じ場面を描けと言われたらこう描くだろう。
1:「疲れたの? マスター」
2:「いや……」
3:自分ならここでもう1コマ絶対に挿入する。
セリフなしでもダイ・グの物思う表情とか、顔半分でもいいし背中からのアングルでもいい。手だけでもいい。とにかくもう1コマ、ダイ・グの心の動きを表すコマが必要。
いや、そもそも既に挿入されてるやん「クリスティンの見舞いには行くなということか」というコマが、というご意見があるのは分かっていますが、あれでは「間」にはならないんだよなー。
リズム的には、「いや……」の次はやっぱり「間」ですよ。
あそこで下手に「見舞いには行くなと云々」と(心中で)饒舌になってしまっているので、リズムとして次のコマはチャンダナかな、という運び方になっている……ような気がする。これは素人の意見ですよ、もちろん。
流れ的には「見舞いに行くなと云々」を先にやっといて、「疲れたの? マスター」「いや……」「そして間の1コマ」があれば実にわかりやすく、勘違いされることもなかったのではと思う。
4:「エラルドはよかったね」
こうするね、私なら。
いきなり「よかったね」とダイ・グの言葉が子供っぽくなっているのが混乱のもとでもあるかと思う……チャンダナの言葉っぽいんだもん、あれ。
(しかもチャンダナ真正面のアングルだしさあ)
子供時代を思い出したからっていうのは、まあ理解できますけど。
だけど「エラルドはよかったな、みんないて」なら絶対に間違われることはなかったわ。
これはかなりクドいけど、「チャンダナ……(空白)エラルドはよかったな、みんな(おばあちゃまも、母上もetc)いて……」なら100%隙がなかったでしょうね。
まさかこの「みんないて」の中にジャコーやジークが含まれているなんてね。
ジャコーはともかくジークなんて、あの場面時点では存在そのものが未知だった人だもの。
◆
あと、「ラーン」という地名(もともとはご承知の通り、人名ですが)が12巻では「LEARN」になっていて、正直だせえと思っていたので――自分の造語なんだからわざわざ「学ぶ、学習する」なんて既存の英単語と同じにしなくてもええやん――今回、デザインズ4で「LAAN」に改定されたのはよかったです。
※12巻トラフィックス3扉絵「Follow East to LEARN the Holy Burg」
(エストを追って聖宮ラーンへ)
もうこの時点で「Holy=英語」「Burg=ドイツ語で城(ブルク)」と、聖宮という単語だけでも原語がバラバラ状態なのですが、そこまでは突っ込まない。
リッタージェットという新造語も英語+ドイツ語だったっけ?
いいんですよ別に、チャンポンであること自体は。
響きがよければ何でも結構。
ただ、二十年以上かけて染み込んでいる固有名詞がガラッと変わってしまった今回、KOGはまあ置いといて(なぜ?)クルマルス・ビブロスとかヴァイオラとかVサイレン・ネプチューンとかプロミネンスとかエンプレスとか、響きが好きだったロボットさんたちがお姿もお名前も一新されすぎ……
カナルコード・エリア・ナインとかすっごいツボだったのに
のにのにのにのに……
ヒュードラー博士も怒ってそうな気が……
何ですかホウザイロって……
幽霊の声だからってユーレイ……この既視感は何だろうと思ったら、あれだ。晩年の栗本薫さんを彷彿とさせるガッカリネーミングセンスですね、個人的には。
そのうち慣れるんだろうし、慣れなきゃ困るんだけどもう最近は「えーと、ボルドックスって旧青騎士で……メロウラがネプチューンで、ユーレイ(ホルダ)がサイレン。そんで、なんちゃらアプターブリンガーは旧LEDで……どっかの高級マンションにありそうな名前のマグナパレス……」とか、脳内置き換えをするのも面倒になってきました。
二十年以上つきあってきた年寄り読者たちに、ひどい仕打ちをなさる永野さん。
しかし今さら、だからと言って立腹してリタイアするほど初々しさも持ち合わせていないので、まあ今後、脳内でゆっくりと新旧単語が融合するのを待つだけです。
◆
ところで予想通り、オデット=オディールでしたね。
あー、すっきりした。
まったく本当に、確かに、連載再開と同時に何としてでも出すべきだったと思います。
連載ですでに明かされたことが大半で、驚きが半減しちゃってるよ。
あの頑固な永野さんがなぜ、当初の予定どおりに「連載再開&デザインズ4」にしなかったんだろう?
デザインズ4完成を待っていたら連載がまた遅れる、それだけはやめてくれと(社長に)泣きつかれたのか、そもそも連載開始を明言した時点でデザインズ4はまだどうにもならない状態だったのか?
私なんかは、そこまで予定が決まっているんだからGTMが完成したからにはもう連載&デザインズ4までの進行はバッチリ☆ 予定通りのシナリオ通り!って思い込んでましたわー。
GTMワールドガイドからこんなに使い回しが多いとは思わなんだ……これならば、従来のサイズと値段で(読者としては)十分だったんだけどなー。
私見ですけれど……だってデザインズ1~3だって決して安い本じゃないですもん。
まあ、あとがきを読む限りは永野さんは「自分の才能に値段をつけて何が悪い?」っていう思考の人だし、それはそれでご尤もな正論だし、それが許される立場にいるということは心底うらやましい。
私もそんな作家になってみたかったなあ……
![]() | F.S.S. DESIGNS 4 特典ポストカード付き_ (2014/03/07) 永野 護 商品詳細を見る |
これ、読む……というか熟読するにはかなり時間がかかる本です。
だから現時点ではまだ、「新しい絵がほとんど無いやん」というぱっと見の感想しか書けなくて困る(笑)。
とりあえず、映画GTM最後の黒髪マント男=ジークというのだけは確定しました。
ただしジークがレーダー9なのか、そうでないのかは不明です。
あと、狂気のリリかあちゃんの強さが「陛下を守るモードのアイシャ」と同じだってことも……
チャンダナのセリフだとばかり思ってて、まさかダイ・グかも? などと疑ったこともなかった「エラルドはよかったね みんないて……」というシーン。
何だか今回、とってつけたような説明がありましたがあれはマンガで描写し切らないとダメだよー。
そんなに難しい描写じゃないのに、あのコマ運びでは誤解されても仕方ないと思う。
マンガっていうか、私は少女マンガ育ちなので、もし同じ場面を描けと言われたらこう描くだろう。
1:「疲れたの? マスター」
2:「いや……」
3:自分ならここでもう1コマ絶対に挿入する。
セリフなしでもダイ・グの物思う表情とか、顔半分でもいいし背中からのアングルでもいい。手だけでもいい。とにかくもう1コマ、ダイ・グの心の動きを表すコマが必要。
いや、そもそも既に挿入されてるやん「クリスティンの見舞いには行くなということか」というコマが、というご意見があるのは分かっていますが、あれでは「間」にはならないんだよなー。
リズム的には、「いや……」の次はやっぱり「間」ですよ。
あそこで下手に「見舞いには行くなと云々」と(心中で)饒舌になってしまっているので、リズムとして次のコマはチャンダナかな、という運び方になっている……ような気がする。これは素人の意見ですよ、もちろん。
流れ的には「見舞いに行くなと云々」を先にやっといて、「疲れたの? マスター」「いや……」「そして間の1コマ」があれば実にわかりやすく、勘違いされることもなかったのではと思う。
4:「エラルドはよかったね」
こうするね、私なら。
いきなり「よかったね」とダイ・グの言葉が子供っぽくなっているのが混乱のもとでもあるかと思う……チャンダナの言葉っぽいんだもん、あれ。
(しかもチャンダナ真正面のアングルだしさあ)
子供時代を思い出したからっていうのは、まあ理解できますけど。
だけど「エラルドはよかったな、みんないて」なら絶対に間違われることはなかったわ。
これはかなりクドいけど、「チャンダナ……(空白)エラルドはよかったな、みんな(おばあちゃまも、母上もetc)いて……」なら100%隙がなかったでしょうね。
まさかこの「みんないて」の中にジャコーやジークが含まれているなんてね。
ジャコーはともかくジークなんて、あの場面時点では存在そのものが未知だった人だもの。
◆
あと、「ラーン」という地名(もともとはご承知の通り、人名ですが)が12巻では「LEARN」になっていて、正直だせえと思っていたので――自分の造語なんだからわざわざ「学ぶ、学習する」なんて既存の英単語と同じにしなくてもええやん――今回、デザインズ4で「LAAN」に改定されたのはよかったです。
※12巻トラフィックス3扉絵「Follow East to LEARN the Holy Burg」
(エストを追って聖宮ラーンへ)
もうこの時点で「Holy=英語」「Burg=ドイツ語で城(ブルク)」と、聖宮という単語だけでも原語がバラバラ状態なのですが、そこまでは突っ込まない。
リッタージェットという新造語も英語+ドイツ語だったっけ?
いいんですよ別に、チャンポンであること自体は。
響きがよければ何でも結構。
ただ、二十年以上かけて染み込んでいる固有名詞がガラッと変わってしまった今回、KOGはまあ置いといて(なぜ?)クルマルス・ビブロスとかヴァイオラとかVサイレン・ネプチューンとかプロミネンスとかエンプレスとか、響きが好きだったロボットさんたちがお姿もお名前も一新されすぎ……
カナルコード・エリア・ナインとかすっごいツボだったのに
のにのにのにのに……
ヒュードラー博士も怒ってそうな気が……
何ですかホウザイロって……
幽霊の声だからってユーレイ……この既視感は何だろうと思ったら、あれだ。晩年の栗本薫さんを彷彿とさせるガッカリネーミングセンスですね、個人的には。
そのうち慣れるんだろうし、慣れなきゃ困るんだけどもう最近は「えーと、ボルドックスって旧青騎士で……メロウラがネプチューンで、ユーレイ(ホルダ)がサイレン。そんで、なんちゃらアプターブリンガーは旧LEDで……どっかの高級マンションにありそうな名前のマグナパレス……」とか、脳内置き換えをするのも面倒になってきました。
二十年以上つきあってきた年寄り読者たちに、ひどい仕打ちをなさる永野さん。
しかし今さら、だからと言って立腹してリタイアするほど初々しさも持ち合わせていないので、まあ今後、脳内でゆっくりと新旧単語が融合するのを待つだけです。
◆
ところで予想通り、オデット=オディールでしたね。
あー、すっきりした。
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